ARCHITECTURE/DESIGN/CONSULTANT

かざぐるまの家

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用途   個人住宅
場所   大阪府豊中市
規模   99.95㎡・2階建
構造   在来木造
設計   大西広朗+藤田慶

■ 旗竿敷地を使い切る

身の回りの環境を自然と呼ぶならば、ここでは石垣や万年塀、隣家、隙を縫う光や風、隣人の視線がそれにあたる。まるで天井のない内部空間のような敷地で、自然を拝借しながら、隣人を気にせず開放的に暮らすことは可能だろうか。ここでは、上階に天井や隅角部を切り抜いた閉じたボリュームを据え、下階を外部に開くという方法で旗竿敷地を使い切ることを考えた。積み重ねられた「かざぐるま型」の壁は、旗竿地に根を張る大樹のように、その周りで自然や互いと程良い距離を取って暮らす家族を見守っている。

■ 小さな居場所を織り込む「かざぐるまプラン」

かざぐるま型の壁は1階では外部へと延び、庭と連続する開放的な個室群を生み出した。石垣や塀との距離は、各個室に奥行きの変化を与え、中央に集約された納戸がコンパクトな個室群に整然さをもたらしている。隣り合う全ての部屋には扉があり、窓を開け放てば風も人も自由に行き来できる。ワンルームの2階は、対角線上に窓を配置することで視線を隣地の庭へとかわし、風を効果的に抜いていく。中央には、大きな空間に小さな居場所を織り込むように、かざぐるまが浮かんでいる。今日も家全体を使ったかくれんぼ大会が催され、子供たちが声を上げて駆け抜けていく。

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